Filed under: Asia Globalization
バンダイナムコホールディングスがアジア29カ国・地域で無料配信した「機動戦士ガンダムAGE」にアジアの若者がくぎ付けになっている。昨年10月の配信以来、1月までに視聴者は延べ640万人を突破。中国ではネット掲示板で話題が沸騰。「なぜ本物の映像が流れているんだ」……。海賊版に慣れた若者から「正規品」の無料配信への驚きの書き込みが相次いだ。
無料配信した裏には海賊版問題がある。特許庁の04年調査では日本企業の模倣品被害は中国など5カ国・地域の売り上げベースで約18兆円。訴訟に勝っても益は少なく「モグラたたき」が続くだけ。発想を転換し、ただで映像を流して多くの人にキャラクターを知ってもらう戦略に切り替えた。配信と同時に中国など10カ国・地域でガンダム模型が店頭に並ぶ仕掛けもした。映像を宣伝にし、主力の玩具を拡販する狙いは的中。販売数は目標の初年度60万個を上回る勢いだ。
— 「アジア消費をつかむ(下) ガンダム配信の勝算 『クールジャパン』根付く」, 日本経済新聞(朝刊), 2012年1月30日.